3.コンセプト



ツリーハウスのコンセプト

ツリーハウスの目的の一つは、森の小動物や害虫から身を守るための空間を樹上に設けることにあります。また今日では都会の喧騒から逃れる一時的な避難場所であったり、自然を満喫する憩いの場でもあったりもします。しかし今後環境がおかれている状況を察すると、自然保護や自然との共生・共存といった視点でもってツリーハウスを考えねばならない時代に来ています。

このツリーハウスの特徴は、その構造にダ・ヴィンチ・グリットを取り入れた点にあります。それによって、従来のツリーハウス作りの問題や森や里山の保全といったエコロジカルな課題に対しても解決手段を提示するものです。さらに創作の自由度が高い点も特徴に一つです。

このツリーハウスを作るのにわざわざ材料を外から森の中に運び入れる必要はありません。また熟練工を必要としません。適切な間伐材を規則的なパターンに従って結束することを習熟すれば、ホストツリーに調和した形に構造を組み立てることができます。すなわち形の創造には自由度があります。

その組み上げた構造は、中空状となって主となる幹のほか細い幹に対しても荷重を分散することになります。それにより、必ずしも太い幹のある樹をツリーハウスの対象に選ぶ必要はありません。細い幹が複数あれば荷重は各幹に分散されて構造は保たれます。したがって、従来のように太いボルトを幹に打ち込んで荷重を支えるといった欧米の発想からは開放されます。各幹と構造材との接合は、ボルトによる締め付けや打ち込みを行なわなくても麻縄や棕櫚(しゅろ)縄(なわ)等による結束で充分成り立ちます。

高所での作業は危険をともないますが、このツリーハウスのつくりは、常に内側からの作業で成り立っています。しかも軽量な部材のみを用いて制作できるため、高所での作業はより安全となります。