オンラインショップ
投稿日: 2010/05/26 9:48:14
どちらもエデンの園の中央部にあった2本の樹です。
神話学などにおいて、世界の諸神話に広く見られます。仏教の菩提樹・娑羅双樹、メソポタミアの生命の木、アッティスとキュベレーの神話などのモチーフがあります。アジアでは周代で既に見られます。ですから仏陀より以前とすると、もちろん旧約聖書の時代です。シュメール文明から伝わってきたのでしょうか。それともこのシンボルも洪水伝説同様どの文明にも見られる神話なのでしょうか。あるいは変性意識状態に陥ればいずれは出会うヴィジョンかもしれません。
この時代、生命の樹は明らかにケルトや縄文に共通の文様が見うけられます。これらは西欧文明に毒されていない文明が好んで用いるパターンです。ペルシャの唐草文様やイスラム建築の幾何文様も同様ですが、私にはユークリッド幾何の発達によって逆にこのパターンの重要性が失われていったように感じられます。
すなわち、ユークリッド的な発想のもとではどのように考えてもこの様なパターンは理論上成り立たないからです。
幾何とは空間把握のパターンを示しています。古代文明においては、空間は今日とはかなり異なるとらえ方をしていました。近年取り上げられているワームホールというとらえ方に近いものと思われます。ワームホールとは、時空のある一点から別の離れた一転へと直結するトンネルのような抜け道を示します。
螺旋や織りなす空間がねじれることによる感覚を彼らは感じ、そこにあるヴィジョンを観ることのできる繊細さがあったとしか思えません。
その感覚から時空を超越した一連のヴィジョンが神話として残されてきたのではないかと思うのです。
なお、フォルメン線描などは、この感覚を取り戻すために開発された教育メソッドであると認識しております。
画像は、人間の調和的発展のための建築ファサード上部のセフィロト(生命の樹)の窓を示す展開絵図